2025年1月7日(火)~10日(金)にラスベガスのLas Vegas Convention Centerで開催された「CES 2025」に出展しました。

出展の目的
CESは、1967年からアメリカ・ラスベガスで開催されている世界最大級のテクノロジー見本市です。 当初は家電製品を中心に始まりましたが、現在ではAI、AR/VR、ヘルステック、ロボティクスなど、多岐にわたる分野の最新技術が紹介されています。 4500以上の企業や団体が出展し、10万人以上が参加する国際的な見本市です。日本企業も積極的に参加し、世界に向けて革新的な技術やアイデアを発信しています。
i-oceanは、日本企業が集まる共同パビリオン「JAPAN TECHブース」に出展し、水産業界の発展を支援する技術を紹介しました。 「JAPAN TECHブース」には過去最多の30社の日本企業が参加し、i-oceanは昨年に続き2回目の参加となります。
2016年からマリンテック事業に取り組んでいるi-oceanでは、国内市場にとどまらず、海外市場の拡大を目指しています。 CESは世界最大級の展示会であり、海外での認知度向上、来場者や参加企業とのネットワーク構築、最新情報の収集を目的として出展しています。
展示内容
展示ブースには、24時間水質管理システム「IoT水質センサー」、⿂体サイズを計測するカメラと分析システム「AI魚体サイズ測定カメラ」を展示しました。また、「AIフィッシュカウンター」、「エビのサイズ測定(PoC)」システムも映像で紹介しました。
■IoT水質センサー
「IoT水質センサー」は、陸上養殖や海上養殖、河川や池の水質データを24時間Webで管理することができるシステムです。 水質の基準値を超えた値に対してのアラート通知による被害軽減や心理的不安の軽減、 データの蓄積による水質変化の要因分析を実現いたします。 また、環境汚染という社会問題に対してもITを駆使しながら解決していくことを目指します。
■AI魚体サイズ測定カメラ
2020年4月に特許を取得した「AI魚体サイズ測定カメラ」はディープラーニングの画像認識技術によって魚体を検出し、魚の位置情報から魚の尾叉長、標準体長、体高のサイズを計測するシステムです。 AI技術を活用し、手を触れずに魚のサイズを推定することで、現場飼育者のスキル依存しない計測精度が実現でき、魚を傷めないため、出荷品質の向上にも繋がります。
展示会当日の様子
水産系の展示が少ない中で、i-oceanの製品は多くの来場者の関心を集め、310名の方々がブースを訪れました。特に、「IoT水質センサー」や「AI魚体サイズ測定カメラ」は、業界の効率化と精度向上を目指す技術として注目され、現場が抱える課題やニーズを直接ヒアリングすることができました。
ブース来場者の約半数は日本企業で、現地法人の担当者と見学者が半々でした。海外からは約20か国の方々が訪れました。来場者の背景や規模はさまざまでしたが、水質モニタリングシステムを使って環境負荷をモニタリングしたいというニーズを持つ方が複数いらっしゃいました。また、以前日本企業と仕事をした際に良い経験をしたと話し、日本製品への信頼感を示していた企業担当者もいました。
物価高と円安の影響もあり、日本の製品は割安感を感じてもらえることが多く、今がマーケット的にチャンスだと感じました。
今後について
i-oceanは、今回の展示会でいただいた貴重なご意見や経験をもとに、製品のさらなる改善と新技術の開発に努めてまいります。水産業界の効率化と精度向上を目指し、業界のニーズに応える製品を提供し続けることで、持続可能な水産業の発展に貢献していきます。また、国際的な展示会への参加を通じて、グローバル市場での新たなビジネスチャンスの創出にも注力していきます。